6人制バレーボールの場合、コート上の6人のうちセッターを一人にするのがワンセッター制(5-1システム)、二人にするのがツーセッター制(4-2、6-2システム)です。
現在ほとんどのチームが採用しているワンセッター制ですが、ツーセッター制ならではのメリットもあります。
目次
バレーボール初心者チームはツーセッター制が安定します
4-2システムとは、4人がアタッカー、2人がセッターという単純なシステムです。
セッター2人が対角に位置しているので、どんなローテーションの時、必ずフロントセンターにセッターがいます。
なので、レシーブもセッターに返しやすく、バレーボール初心者が多いチームのオフェンスシステムの練習にもなります。
もう一人のセッターは、ディフェンダーとなりレセプションやディグに参加します。
(レセプションはサーブレシーブ、ディグはそれ以外のレシーブ全般を指すバレーボール用語です。)
そしてそれ以外の4人がアタッカーとなり攻撃するという、一番単純な形です。
ワンセッターの場合セッターがディグしてしまうと、アタッカーの誰かがトスを上げなければなりません。
でもツーセッターだと、片方のセッターがディグしてももう一人のセッターがトスを上げるという決まり事ができているので、チームは安定します。
超攻撃的なツーセッターシステムもあります
4-2システムとは対極の、攻撃的システムが6-2システムです。
6-2だと8人になってしまいますね、これは簡単に言うと、2人セッターがいるけれど、6人全員が攻撃に加わるという事です。
つまり、トスを上げた人以外全員アタッカーという事になります。
同じツーセッターシステムでも、こちらはかなり完成されたナショナルチームなどで採用されています。
選手全員のポテンシャルが高く、各種クイック、そしてバックアタックその他、多彩な攻撃ができるチームであれば6-2システムは現段階では最強とも言われています。
ツーセッターのデメリット
実際世界レベルのバレーボールチームでは、6-2システムを取り入れている所はあります。
でも、現実的に考えて、一つのチームに同じくらいトスがうまく、攻撃ができる選手がいる事はあまりありません。
身長や運動神経も含めてそういう人が何人もいるチームもありますが、それよりも個人の特性を生かす方が優先されます。
発達途上のチームであれば、テストの意味を兼ねて2人にトスをあげさせるという事も考えられますが、やはりバレーボールでは、トス上げ職人はコートに一人で良いという考え方が一般的です。
セッターが交代する事も含めて、ワンセッターの方がコンビが合わせやすいし、その時コート内にいるセッターのトスの癖なども把握しやすいですからね。
つまり、上手く機能すればツーセッターにはメリットもありますが、そうでない限り中途半端になってしまいがちだという事になるのではないでしょうか。