サッカーなどと同じように、バレーボールにも海外のプロリーグは存在しています。
今回は海外のプロリーグで活躍した日本人選手と、海外でプレーするメリットについてご紹介します。
日本初のイタリアセリエAプレーヤー・加藤陽一選手
2002年、男子バレーボール日本代表のエースだった加藤陽一選手は、世界最高峰だったイタリアのセリエAに移籍しました。
当時のナショナルチームに選出されるには,、学生かVリーグ所属選手という規定があり、加藤陽一選手の行動は日本バレーボール協会にあまり快く思われていませんでした。
しかも、イタリアセリエAでも日本人プレーヤーに対しての認識は低く、初めは「ベンチを温めに来た」などの揶揄もありました。
しかし加藤陽一選手はイタリアでそれなりの結果を出し、セリエAでの日本人プレーヤーの評価を上げ、日本バレーボール協会も日本代表選出の条項を改正するまでに至りました。
日本のバレーボール界において、加藤陽一選手が残した功績は大きく、以後の海外のプロリーグに移籍する選手への道を作ったといっても過言ではありません。
木村沙織選手・佐野優子選手も海外で活躍
スーパー高校生として注目され、長年全日本女子の中心選手であった木村沙織選手は、2012年のロンドンオリンピックの後にトルコのチームに移籍しました。
木村沙織選手はスタメンフル出場ではありませんでしたが、所属チームはリーグ制覇を含めて三冠を達成し、木村選手は2014年に日本に戻ってきました。
また、ベストリベロと言われた佐野優子選手も、ヨーロッパ4国でプレーした実績を持ち、ベストレシーバー賞やベストリベロ賞なども獲得しています。
海外でプレーするメリットとは?
日本のバレーボールには、プロリーグがありません。
実は過去二度ほどプロリーグ構想があったのですが、結局は実現しませんでした。
海外、特にヨーロッパのプロリーグに移籍してプレーをすれば、より高い意識でバレーボールに取り組むことができるというメリットがあります。
日本人選手は、諸外国の選手に比べて身長が足りないというのは事実です。
国内だけでなくナショナルチームのメンバーとして、常に自分より大きい相手と共に練習をすることはとても大切な事だと、海外へ移籍した選手のほとんどが語っています。
かつてはアリーナスポーツの花形であったバレーボールは、プロリーグ構想においてバスケットボールに先を越される形になってしまいました。
国民的スポーツであり、生涯スポーツとしても親しまれているバレーボールがこの先もっと注目されるには、根本的な改革が必要な時期に来ているのかもしれません。