バレーボールの練習の中で、最もきついのがワンマンレシーブといっても過言ではありません。
今回はそのワンマンレシーブ練習を、罰ゲームとしてではなく、より効果的に行う方法をご紹介します。
ポイント①球数を設定する
厳しいバレーボールチーム、特に学生バレーの現場では、ワンマンレシーブを何かの罰則のように行う場合があります。
ワンマンレシーブは、コート一面を一人で守る練習ですので体力をかなり消耗します。
ワンマンレシーブをただの「しごき」にしないために、まずは球数を設定しましょう。
例えば「10球×3セット」など、その選手のレベルなどを考え合わせて目標を柔軟に設定するのが効果を上げるコツです。
時間だけで区切ると、ボールが上がらなくても時間が経てば終わるという意識になってしまい、ボールに対する執着心が薄れてしまいます。
球数を設定することで、後〇球上げれば終わる、というように集中力が持続するのです。
ポイント②どうすれば「1球」になるのかを明確にする
これは選手のレベルによります。
初心者に近い選手やパスがやっと普通にできるレベルの選手と、ある程度熟練した選手と同じ条件ではハンデがあります。
ワンマンレシーブの基本は、レシーブしたボールがコート内に上がれば一本とカウントするのですが、初心者の場合はボールに触ることから始めて徐々に難易度を上げる方がモチベーションを維持することができます。
ワンマンレシーブの目的は、床に落ちる寸前のボールを上げなければいけないという意識の向上です。
ワンマンレシーブは、あと少し手を伸ばせば上げることができたのに諦めてしまった、それを克服するために有効な練習になります。
体力的にも厳しくなった場面でも、粘り強くボールを上げるクセが知らないうちに身につくのです。
比較的レシーブが得意でない選手の場合は、小さなフェイントよりも、高くて遠くに伸びるボールを打って(投げて)ボールを追わせることでボールを見ながら走る練習になり、より効果を上げることができます。
ポイント③打つ側にも一工夫が必要
レシーブする側は、常に打つ人を見ていなければなりません。
コートの中に1人、どこにボールが来るか分からない状況では、少しでもどこへ打つのか予測することが大切になります。
そしてこれもワンマンレシーブの効果の一つで、ボールのコースを読む練習になるのです。
そして打つ側も、絶対に届かない場所ばっかり狙って打つのでは練習になりません。
打つ側は、レシーバーのいる場所から、強打と軟打(フェイント)をおりまぜて、前後左右ギリギリ届く位置へ打つのが理想です。
打つ側が無理なボールばかりだとただの「しごき」になってしまいますが、ちゃんとした意識を持ってボールを出すことによって、ワンマンレシーブはレシーブ力をアップさせる効果的な練習になります。