バレーボールのみならず、運動中に起きる怪我のなかでも捻挫は発生率が高い故障です。
ここでは捻挫をしてしまった後、練習に復帰する際の注意点やポイントをご紹介していきます。
捻挫の重篤度
捻挫とは、骨と骨を繋げる靱帯にストレスが加わり、切れたり伸びたりしてしまう状態のことをいいます。
捻挫は便宜上、3つの重篤度に分類され定義されています。
・1度、靱帯が伸びた状態で、断裂箇所はなし
・2度、部分的に断裂している
・3度、完全に断裂している
3度になると、入院・手術が必要になり、他の選手と同じようにプレーができるまでには長く時間がかかります。
練習中・試合中に捻挫をしたと思われる時には、必ず病院(整形外科)へ行って診断を受けましょう。
その際に、できればスポーツクリニックなど、運動に復帰するリハビリメニューに詳しい病院を選択するのがベターです。
適切な診断と処置が、復帰を早くする第一歩です。
医師の診断・指示に従う
腫れと痛みがなくなるまでは、復帰を焦ってストレッチなどはしないことが重要です。
自己判断での運動は、余計に怪我を長引かせたり悪化させる原因になってしまいます。
ある程度腫れが引き痛みもなくなったら、医師の指示に従ってリハビリを始めましょう。
腫れと痛みが引くまで安静にしていた筋肉は、かなり弱くなっていますし、使っていなかった筋肉をいきなり使おうと思っても、すぐには元の動きはできません。
本格的な練習に復帰するまでに、リハビリと基礎トレーニングをしておき、筋肉を正しく使えるようにしておくことが重要です。
捻挫の部位や重篤度によってトレーニングの方法は変わってきますので、医師の指示に従ってリハビリトレーニングをしていきましょう。
復帰後の練習
「決して焦らないこと」これが一番重要なポイントです。
捻挫した後の筋肉は、痛みがなくなっても、以前と全く同じではないということを認識することが必要です。
以前より可動域は狭くなっているはずですし、何かのきっかけで痛むことや周りの筋肉に違和感を感じることもあります。
捻挫箇所が気になっていても、実際にコートに入ってしまうとついつい思い切り動いてしまうものなので、いきなり他の人と同じレベルの練習をすることは避けてください。
瞬間的な動きは、せっかく治った患部に大きな負担をかけてしまうのです。
まずは軽いレシーブ、そして球拾いから始めて、少しずつ皆と同じメニューに戻していきます。
特にスパイカーの場合は、練習復帰当初は精神的にもジャンプが怖く感じますので、徐々に慣れていきましょう。
一度捻挫をした箇所は、また捻挫してしまう率が高いと言われていますので、サポーターなどでガードしておくと安全です。